REMARKS

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これだけはインターネットに置いておきたいという心の叫びを書くブログ

「彼らが本気で編むときは、」お時間がある時に見てほしい映画

生田斗真さんがジェンダー役に挑んだ作品 

見えない相手の気持ちを思いはかることがどれだけ大変なのかを考えさえられる映画



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もしこれからみようと思っているのなら
ネタバレを含むので読まない方がいいです^^

もし興味がおありでしたら読んでいってくださいな^^

重いテーマを扱っているように思われがちですし
私も見に行く前は不安もあったのですが
見終わった後に全く違った印象と意識を持たせてくれる映画です
私が人生で見た映画の中でも
「人にお薦めするなら」の中に入る映画です


彼らが本気で編むときは、

彼らが本気で編むときは、


ストーリーなら

ここのサイトさんがとてもわかりやすかったです
無許可ですがリンクしちゃいます
要点をとてもピックアップされていて・・
見習いたい(^-^;

ameblo.jp

とにかく色々いびつだけど生きている

リンコ - 生田斗真(中学生時代:高橋楓翔)

性転換が済んでいて女性として生活するトランスジェンダー介護士
↑書き方がいけないかもしれませんが重要なポイントなのであえて書かせていただいています

小川マキオ - 桐谷健太

LGBTであるリンコを女性として受け入れて生活をしている
リンコと結婚する

フミコ - 田中美佐子

リンコのすべてを受け入れ女性として接する母

小川トモ - 柿原りんか

リンコとマキオに預けられたマキオの姪。

小川ヒロミ - ミムラ

育児放棄をしてしまう母親トモの母、マキオの姉

サユリ - りりィ

マキオとヒロミの母
リンコが介護施設で担当しておりそれがマキオとリンコのなれそめとなる

ナオミ - 小池栄子

「きちんとしていることが当たり前」な「教育的な」カイの母
私のイメージでは一般人の代表のようにも思えました

カイ - 込江海翔

後半の大きなカギを握るトモの同級生

ストーリー的には

トモがマキオとリンコ宅に一時的に同居することになり
その中でのエピソードです
トモが「なんの躊躇もなく色々なことを受け入れていく」ことが
一番大きなキーポイントではないかと思います

育児放棄という問題
・預けられた先がLGBTの女性がいることの問題
・親が子のいくすえを案じすぎ過干渉しすぎる問題
・親が子をどう理解するかという問題
・子が親をどう信じるかという問題

という書いてわかる通り親子問題がとても大きいです

全てを受け入れる家族といびつな家族とこれからの家族


リンコをめぐる周囲は全て
「もうすでに何もかも受け入れた家族」であり
本当にリンコが元女性だったということを除けば
「ごくごく普通の家族」として描かれています

育児放棄してしまうマキオの姉も
子どものころ親のサユリからの厳しくしつけられた記憶が
今のトモとの関係に大きく影響しています

ナオミとカイの親子も「よくいるな」と思う家族
親が強すぎて子供が窮屈な思いをする
だけど実際にはもっと大きな問題をこれから抱えるであろう家族

だけれど・・が抱える問題

リンコの家族は普通のように見えるけれどリンコが元男性
トモとヒロミの家族は一般的には普通の親子だけれどヒロミが育児放棄
ナオミとカイの家族も一般的というかむしろ母親がきちんとしているけれど
カイの心に問題を抱えていることを理解しない家族

全員大人になっているけれど過去の問題を実は引きずっているサユリとマキオとヒロミ
そしてトモの親子3代家族

この「だけれど」はどこの家族・・
私たちの家族にも
何らかの「だけれど」があるということを思い出させます

LGBTの映画のように思えるけれど・・

物語の根本にLGBTの問題が大きくあるけれど
LGBTの問題以前に親子の問題であったり
世間の考え方であったり
そういう部分から変えていかないと・・という気持ちになる映画です

リンコがLGBTであることは
本当はもっといろいろと大変だったんだと思うのですが
それは流れの中ではほとんど出てきません

「偽乳」と108本の「チ〇コ」

偽乳

フミコがリンコにあげた編み物の「偽乳」
ブラジャーの中がスカスカになってしまうため
フミコがリンコに編んであげたものです

この偽乳のエピソードだけで
フミコがリンコを受け入れたということを完結させています
この偽乳が編み物のの108本の「チ〇コ」につながります

108本の「チ〇コ」

映画の中ではそのまま言われていますので書いてもいいんですけど(笑
一応伏せておきますね
性転換を終えているのでリンコにはもうすでにないのですが
供養してあげたいと思っています
そのために「チ〇コ」を108本編みます

最後の方ではマキオもトモも編むようになり3人で編むシーンがとても印象的です
「早く編み終わるように」ということなのだと思うのですが
編み物の色が色々でそれを投げつけたりするシーンがとてもきれいでした

いろいろな大きさや色の「チ〇コ」があるのですが
「人それぞれ」というような印象になりました
違いますよ「チ〇コ」が人それぞれという意味じゃないですよ(笑

人それぞれ色々な色や形でいいんだな・・と
だから違いますってば・・

人それぞれ・・なんていういい方しましたけども
燃やされちゃいます(^-^;

「だけれど」からの「だがそれでいい」

最終的にはまだまだ問題はあるのだと思います
でも家族なんて実際きれいごとで終われる部分なんて少なくて
「家族だから」っていう言葉でなんとなくなあなあになったりもしますよね

「一生懸命あなたのことを考える」という意識は
自分のためであり決して相手のことを思っていない。
見えない相手の気持ちを思いはかることが
どれだけ大変なのかを考えさえられる映画

であることがわかります

家族の中で一番大変であったであろうリンコとヒロミが
その部分を乗り越えてきたんですね

もっと深く大切なことを考えなくちゃいけないかもしれないって
大事なことに気づかせてくれる映画です

余談ですがLGBTの方のエピソードを

とあるイベントでボーリングをやった時のことです

会社ではきちんと男性として過ごして
一回帰ってから着替えて女性として過ごしている・・という方がいらっしゃいました

私はその中では完全に女性としてふるまっていらっしゃるし
せっかくその空間では会社などで感じている窮屈さを感じないでいらっしゃったので
あえて何も聞かずに「女性」にお名前を入れておいたのですが
思いのほか反対意見が出ました(‥;)

女性には30点ハンデを・・という流れがあったので
パワーも影響するボーリングでは
「男性は有利すぎる」ということでした

その流れを感じたのか
ご本人が
「いやだー おかまだからそういう時は半分にしてよー」
という笑いでその場を収められました

肝心の投球はほとんどがガーター
ててて・・と歩いて行って
こんとボールを置く・転がす?
今思い出してもとても可愛い投球でした^^

ハンカチもレースとかお花柄だったり
女性の私が見習わなくては・・と思うほど
女性らしい女性でした^^

私の中ではこの時のエピソードがずっと残っていて
いいかどうかわからないですけど
出会うと先に「どう接すればいいですか?」と聞くようにしています